千歳の空港は、100年前の10月22日に始まった。式典と、これまでの歴史

イベント2026.10.23(金)約5分で読めます出典を確認 2026.10.24(土)
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2026年10月22日、千歳の空港は100年を迎えました。千歳市では、この日に記念式典が開かれました。この記事では、式典の様子と、100年前から今までの歴史を、年表にそってまとめます。2026年10月23日時点の内容です。

10月22日

出発する旅客機を、横断幕と旗で見送る空港の人たちのイラスト
見送りのイメージ図です。AIで作ったイラストで、実際の場面や航空会社とは違います。

北海道新聞によると、式典は千歳市民文化センター(北ガス文化ホール)で開かれ、航空関係者や市民が節目を祝いました。NHKは、会場に1000人を超える人が集まったと伝えています。式典では、千歳市観光大使に就任した、ヤマザキマリさんの朗読もありました。

同じ日、新千歳空港では、航空各社の社員が横断幕を持って、出発する飛行機を見送りました。

式典の記念講演には、風間俊介さんの登壇が予定されていました。式次第は、記念事業のホームページで公開されています。

何が100年なのか

100年前に始まったのは、今の新千歳空港そのものではありません。1926年(大正15年)の10月22日に、千歳村の人たちが造った着陸場に、小樽新聞社(今の北海道新聞社の前身)の飛行機「北海」第一号が初めて降りた日です。市は、これを空港の始まりとしています。NHKも、本文では「着陸場の完成から100年」と書いています。

千歳の空港の年表
  1. 1926年10月22日千歳村の人たちが造った着陸場に、「北海」第一号が初めて着陸
  2. 1939年海軍の航空隊基地が開設される
  3. 1945年10月米軍が飛行場を接収する
  4. 1951年民間航空が再開する
  5. 1959年7月20日米軍から返還される
  6. 1963年4月1日鉄筋コンクリートのターミナルビルの供用が始まる
  7. 1980年国鉄の千歳空港駅が開業する
  8. 1981年3月23日ホノルル線が就航し、初めての国際定期便になる
  9. 1988年7月20日新千歳空港が開港。24時間運用、滑走路は3000メートル
  10. 1992年7月新しいターミナルビルと、新千歳空港駅が開業する
  11. 1996年2本目の滑走路ができる
  12. 2018年9月6日北海道胆振東部地震。新千歳空港は震度6弱
  13. 2019年旅客数が2459万人で、開港以来の最高になる
  14. 2020年6月1日北海道エアポートが、空港の運営を始める
  15. 2022年7月17日国際定期便が、2年4カ月ぶりに再開する
  16. 2025年度旅客数が2601万人になり、2年連続で過去最多
  17. 2026年10月22日100年を迎える

村の人たちが造った着陸場

1926年の秋、原っぱの上を飛ぶ複葉機を、村の人たちが見上げているイラスト
1926年の着陸場のイメージ図です。記録をもとに、AIで作ったイラストで、実際の機体や場面とは違います。

北海道新聞によると、着陸場を造ったのは千歳村の人たちです。100人を超える人が、丸2日がかりで、手作業で整えました。滑走路の長さは、約200メートルでした。村の人たちは、評判の飛行機を間近で見ようと集まったと、当時の小樽新聞が翌日の紙面で伝えています。

翌年にも飛行機が飛んでくるようになり、ちゃんとした飛行場がほしいという声が高まっていきました。

「北海」第一号は、銀色の複葉機でした。民間での呼び名は「三菱式R、二、二型」だったことが、有志の団体の調査で分かったと、2025年8月に報じられています。式典の前の10月には、有志の団体が、この飛行機の原寸大の模型を展示して、着陸の日を再現するイベントも開きました。

軍の飛行場へ

1930年代に、千歳村は陸軍の飛行場を誘致しようと、飛行場を広げました。陸軍の誘致は実現しませんでしたが、1939年に、海軍の航空隊基地が開かれました。北海道新聞は、基地の開設の前後7年間で、人口が約2倍の約1万4千人になったと伝えています。

終戦後の1945年10月に、米軍が飛行場を接収しました。

接収から、民間の空港へ

木造のターミナルの前で、プロペラ機に乗る人たちのイラスト
1950年代の空港のイメージ図です。記録をもとに、AIで作ったイラストで、実際の場面とは違います。

1951年に、民間航空が再開しました。再開の日は、資料によって10月23日と26日に分かれています。米軍は1957年に三沢へ移り、1959年7月20日に飛行場は返還されました。1962年の元日からは、管制が自衛隊に移っています。

ジェット機の時代も、ここから始まります。1961年に日本航空が国内線にジェット機を就航させ、1963年4月1日には、新しいターミナルビルの供用が始まりました。1981年3月23日には、ホノルル線が、初めての国際定期便になりました。

  • 1967年:旅客数が約100万人
  • 1974年:400万人
  • 1979年:765万人
  • 1990年:1323万人

旅客が増え、手狭になった空港の隣に、新しい空港を造る計画が進みました。1971年に建設地が東側に決まり、1973年9月12日に基本計画ができ、1975年11月に起工しています。

新千歳空港の開港

フェンスの前で、走るジェット旅客機に手を振る家族連れのイラスト
開港のころの空港のイメージ図です。記録をもとに、AIで作ったイラストで、実際の場面とは違います。

新千歳空港は、1988年7月20日に開港しました。24時間運用で、滑走路は長さ3000メートル、幅60メートルです。開港のときは、滑走路1本と、旧ターミナルを使いました。2本目の滑走路ができたのは、1996年です。

1992年7月には、新しいターミナルビルが開業し、新千歳空港駅もできました。それまでの「千歳空港駅」は、「南千歳駅」に名前が変わっています。

大きくなった空港

  • 2015年:2046万人(暦年)
  • 2018年:2331万人(暦年)
  • 2019年:2460万人(暦年)。1988〜2019年の最高

2018年9月6日の北海道胆振東部地震では、新千歳空港は震度6弱で、停電しました。国内線のターミナルは9月7日に、国際線のターミナルは9月8日に再開しました。国際線ターミナルは、天井などが大きく壊れたと報じられています。

コロナと、その後

2020年6月1日から、北海道の7空港を、北海道エアポート株式会社がまとめて運営しています。その直後からは、新型コロナの影響で、国際線が長く止まりました。最後の国際定期便は、2020年3月25日のホノルル線でした。

国際線は、2022年7月17日に、大韓航空の仁川線が再開して、動き始めました。国際定期便としては、2年4カ月ぶりでした。初便の乗客は56人でした。

2025年度の旅客数は2601万5370人で、前の年度より4.8%増えました。2年連続の過去最多です。

今の空港

今、新千歳空港では、国内線ビルと国際線ビルをつなぐ連絡施設の、3階の商業施設を改装しています。期間は、2026年9月2日から2027年6月末までの予定で、この間は、3階を通って両方のビルを行き来することができません。

空港のまち、千歳

千歳市の人口は、2026年10月1日現在、9万7380人(5万3674世帯)です。空港のある市で、近くにはラピダスの工場もあります。ラピダスの進出で、空港の利用も増えると見られていて、JRの札幌と新千歳空港の間の輸送力が、限界に近いとも報じられています。

2026年4月からは、千歳市の中心部、千歳駅、長都駅、ラピダスの工場、新千歳空港を結ぶ路線バスが走っています。科技大の学生にとっても、新しい足になると報じられました。くわしくは、美々空港線の記事に書きました。

100年の記念事業

100年にあわせて、一年を通して、さまざまな行事がありました。

  • 5月:航空自衛隊の北部航空音楽隊による記念コンサート。約800人
  • 9月:JR千歳駅の周辺で、市民パレード
  • 9月18日:新千歳空港の国内線ターミナルで、プロレス興行。席は完売
  • 10月3日・4日:千歳市民ミュージカル。市民100人を超える出演
  • 10月18日:有志の団体による、着陸日の再現イベント。「北海」第一号の原寸大の模型を展示
  • 10月22日:記念式典と、航空各社の合同のお見送り

市は、記念事業のキャッチフレーズを、「空港があることの誇り」を次の100年へ、としています。市長のメッセージには、先人の偉業を誇りにして、「スピリット・オブ・チトセ」を受け継ぐという言葉があります。

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