科技大の半導体。2028年度に、半導体のコースができる予定
科技大は、ラピダスの工場の近くにあることもあり、半導体との関わりが増えています。大学が公表した資料と、報道をまとめました。2026年10月23日時点の内容です。
大学の成り立ち
科技大は1998年に開学し、2019年に公立大学になりました。開学のときの「光科学部」は、2015年に「理工学部」に改組されています。光の技術を強みにしてきた大学です。
2028年度の改組(設置構想中)
大学が公表した資料によると、2028年度に、理工学部を次のように改める構想です。
- 今:理工学部の3学科(応用化学生物学科、電子光工学科、情報システム工学科)
- 2028年度:理工学部の1学科(理工学科)。半導体人材の育成を目的にした新しいコースを含む、4つのコースによる「コース制」
- コースへの配属:2年次に進級するとき
- 新しいコースの名前:「半導体工学コース」
資料には、「設置構想中」と赤字で書かれています。改組の計画は予定で、今後、内容が変わることがあります。
報道では、定員を増やすことも検討されているとされています。
2028年度の入試
令和10(2028)年度の入学者選抜では、総合型選抜のやり方が変わります。今までの「学部一括募集」から、「理工学科でのコース別募集」になります。総合型選抜で入った人は、出願のときに希望したコースに、2年次から配属されます。
受験する年の入試は、大学の募集要項で確かめてください。
シリコンリサーチセンター
大学は、2024年4月に「シリコンリサーチセンター」を立ち上げました。半導体の分野で、民間企業と共同研究をする拠点で、ラピダスの進出で増える関連企業との連携も、ねらいです。日本経済新聞によると、センター長は理工学部情報システム工学科の教授で、教員2人と数人のスタッフで始まりました。
研究拠点
2028年度に、キャンパス内に、最先端半導体技術センター(LSTC)の研究拠点ができます。約900平方メートルのクリーンルームを備え、半導体の「後工程」の先端技術を研究します。企業や研究機関に開かれた拠点で、後工程では世界初とされています。
- 研究の柱:光と電気をつなぐ「光電融合」
- 目標:データ転送密度を、1ミリメートルあたり毎秒10テラビットにする
- 大学の役割:拠点の整備と、インターポーザの設計
- 事業期間:2026〜2030年度
設備には、300ミリ対応のパネル装置が含まれると報じられています。大学の教員も、プロジェクトの参加者に入っています。
北海道新聞によると、大学は、2028年度にも、半導体の研究者が使う講義棟をつくる計画です。クリーンルームの棟のとなりに建てる予定です。
ラピダスの社長が客員教授に
2026年8月19日に、ラピダスが、社長の小池淳義さんが、公立千歳科学技術大学の客員教授に就任したと発表しました。
国の事業
国の「地方大学・地域産業創生交付金」に採択された事業で、科技大は、北海道大学とともに、研究と人材育成を担います。期間は2025〜2033年度です。
- ラピダスや道内の半導体企業と、先端の共同研究をする
- データサイエンスとAIを使った、半導体の設計・製造・管理の人材を育てる
- 北大に、道内の大学や高専も使える「半導体プロトタイピングラボ」をつくる計画
教育の方針
2026年2月の北海道経済産業局の資料に、科技大の取り組みとして、次世代半導体工場の近くで、数理・データサイエンス・AIの教育を強める方針が載っています。